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元村の秋空に天高く龍舞う

10月19日(日)元村郷松尾神社秋の例祭で、元村龍踊り保存会の皆さんによる“龍踊り”が奉納されました。
(ここでは、「龍」をジャと読みます、「龍踊り」はジャオドリと読んでください)

日曜日の爽やかな秋空の下、約200人の観衆(取材者発表)が見守る中、元村龍踊り保存会(会長 橋 秋良 長崎県時津町 会員80名)の皆さんによる勇壮華麗な龍踊りが披露されました。

今年から登場の白どっぽ衆(5名)の「もってこーい」の音頭に合わせ、観客席からも大きな声援が飛んでいました。
「もってこーい、もってこーい」の連呼に、龍手や囃し方の皆さんも懸命に演技・演奏し、くたくたに疲れている様子でした。

玉使い(2人)と龍頭(2人)の計4人の若手は、今回が初めての経験ということでしたが、6月からの特訓の成果が十分に出ている演技を見せてくれました。又 囃し方の中には、小学生や中学生も居て、後継者の育成も手抜かり無くやっておられるようです。

当日は天気も良く、「まさに龍天に舞う」という光景に至福のひと時を過ごさせて頂きました。

保存会は、平成元年に地域が一体となり街の活性化につながることをと考え、元村龍踊り保存会として発足。
暗中模索の中、先進地視察や指導依頼に東奔西走する傍ら、手作りの龍製作に取り掛かり、約6,000枚のウロコ1枚1枚から頭、尻尾まで約1.5ヶ月の毎夜の作業で完成させたそうです、この初代の龍は松尾神社に永久保存されています。

現在の龍は、平成8年に専門家にお願いし新調、デビューは、サンアイ前(ローソン横)の丸田橋の開通式だったそうです。

元村郷の氏神様、松尾神社の新築奉納踊りを手作り龍で行ったのを皮切りに、最近では郷土芸能としての知名度も上がり町内外の各方面から出演の依頼があっています。

もともと龍は、縁起が良いと言うことでお祝い事に重宝されるそうです、8月4日の長崎ゆめ総体長与会場の開会セレモニーに出演、11月9日(日)には、長崎外国語大学・短期大学の学園祭に出演、同日元村2公民館で行われる文化祭への参加が決定しています。

元村龍踊り保存会連絡先:長崎県西彼杵郡時津町元村郷62番地5
                 事務局長 宮崎 忠幸  TEL 095-882-9130
                 
元村龍踊り保存会の詳細は、後日、本ホームページでご紹介させていただきます、乞う期待!


松尾神社の境内で事前の綿密な打ち合わせをする龍手、演奏する囃し方、待機する白どっぽ衆、そして龍の堂々の入場。
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奉納踊りの前には、元村1,2合同のペタンク競技大会が、奉納踊りの後は、時津中3年生が「すいらん祭」に出演するための龍踊りの練習がありました、勿論元村龍踊り保存会の方から熱心なご指導を受けての練習でした。

中学生の龍踊りの練習は、囃し方と龍手(3組 含む 玉使い)が交代しながら、怖くて優しいおじさんたちの厳しい指導を受けていました。

8月から週2回放課後に松尾神社の境内に集まり、引率者の山北先生ともども、保存会の皆さんから指導を受けてきたそうです、ここには非行もいじめもなく、全員一生懸命に練習に励んで居るのが印象的でした。
メンバーには女子生徒も混ざっており、花形の玉使いは3人のうち2人が女子生徒でした。

見ていて心配になったのは、大切な保存会の龍を元気盛りの子供達に扱わせて大丈夫だろうかということでしたが、心配するに及ばず中学生が使っている龍は、昨年、先生と生徒達が一緒になって作った手作りの龍だそうです、あまりにも良く出来ているので本物と見間違えてしまいました。

「すいらん祭」は、昨年から文化祭の代わりに実施している全学年生徒による「生き方総合学習発表会」だそうです。
「すいらん」(翠巒)とは、みどりにおおわれた山と辞書にはありました、校歌にも登場するこの単語を引用し学習発表会をこのように名付けたということです。

今年の「すいらん祭」は、10月26日(日)時津中で行われます、3年生は午前中が「鳴鼓太鼓」と「郷土研究発表会」、午後が「浜田浮立」、「元村龍踊り」、演劇「唐の首」を熱演するそうです。
「元村龍踊り」の出番予定は、13:25〜14:10運動場です、皆さんお誘い合わせの上、見に行ってあげて下さいね!
中学生の練習風景:保存会の方の説明を聞く子供龍手達、演奏する囃し方、難易度ウルトラCの大技に挑戦、保存会の人も堪らず手にとって指導。
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