音楽見本市
6月13日(日)(15:00〜18:00)時津カナリーホール
長崎県内で活躍しているミュージッシャン8団体と
ゲストの二胡奏者/劉鋒(リュフォン)さん、川棚出身シンガーソングライター/已里古(いりこ)さんら
による音楽会・音楽見本市が開催された。

8団体が、それぞれ自信の音楽(ジャンル)を披露したしただけに題名通り音楽見本市
聴衆は幅広いジャンルの音楽を、あきることなくたっぷり楽しんだ。



北北西に進路をと
(長崎県音楽連盟事務局長 大和憲一)

ちょっとキザですが、ヒッチコックの映画のタイトルを借用したのには理由があります。
今(いやもうちょっと前から)”時津”がおもしろい。なかでも”とぎつカナリーホール”という公共施設がおもしろい。
40万人口をもつ長崎市民をターゲットに、そこから北北西にあたる”時津”に足を運んでもらおう。
すると、その位置に素敵なホールが見えてくる、その為のシグナルなんです。

何故おもしろいかは行ってごらんになれば解る。
まず環境がよろしい。明るい。良い意味のドーナツ化現象だ。加えて施設を運用するスタッフに活気がある。
マインドがある。
「私たちは、お貸しするだけです」こんな姿勢のホールにうんざりしていた音楽連盟ですから
カナリーが出来た時からお付き合いしてもらっています。

「音楽見本市」もここから始まりました。
音楽を糧としている人、勉強中の人、演奏を提供する側とこれを支えるリスナーとが存在して『音楽』が成り立つ
こんな当たり前のことでも、地域で活動する人にはなかなかその場がないのが現実です。
「その場を町が提供して下さった」「連盟に参加するミュージッシャンがこれに応える」
今流に表現するとコラボレーションが出来上がったのです。

さらに「音の博物館」が昨年から始まって、親子でまるで一日”音浴”を楽しむことも出来ます。
決めた時間に従って、中身の如何に関わらず拘束される従来型のコンサートからの脱却です。
もちろん、そのためには需要と供給のバランスも必要であって、今その実験が始まったと言えるでしょうか。

単なる”音楽会”が付加価値を付けるこどで、そこに人々の流動が生まれる
こんなに嬉しいことはありません。
「文化はメシのたねにはならん」の常識は、すでに全国的に覆されつつあるのですが
長崎では、ここ”とぎつカナリーホール”が先端を切って機能しているように見えます。
そんな楽しみを見つけるためにも、ヒントは〈北北西に進路をとれ〉です。
(2004.6.14)



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