夏休みぞうり作り体験教室

時津町民俗資料館(河野 知周館長)は、平成18年8月23日(水)
とぎつカナリーホール(山下 和俊館長)に於いて“夏休み ぞうり作り体験教室”を開催した。

この教室は、昔の生活の中で日常的に使われてきた履き物である「ぞうり」作りを体験することで、
昔の人の生活の知恵や大変さ、苦労を知り、子どもたちの生活がどうであったかを学ぶ。
また身近な素材(わら)から履き物まで作れるということを実感させ、
身の回りのものを見直すきっかけづくりにしたいという目的で開催された。

小学生を対象に開いた教室には、子ども20人、大人8人(1〜3年生に同伴の保護者)が参加した。
13:00から受付開始、13:20開会式、13:30から製作に取り掛かり、17:15に終了した。

民俗資料館の学芸員 山下 弥生さんが進行役で進められた催しは、
最初に山下ホール館長が、「昔の人は米を採った後のわらで履き物を作ったり縄(ひも)を作ったりしていた。
時にはご飯を炊くための燃料にしたり、暖をとるための火の気に使ったりもしていた」というような話しで始まり、
先生の長岡 繁雄さん、平石 平治さん、森 行男さん(いずれも左底郷在住)を紹介し、ぞうり作りに取り掛かった。

作り方の資料を配ったり、出来上り見本をホワイトボードに掲示して、先生が皆の前で実演しながら説明をしたが、
真っ先の「つま先」の部分で、親子共々悪戦苦闘、全員この部分が出来上がったのは1時間後だった。

先生がやると1分の作業にこれだけの時間を費やしたので、先行き不安を感じたが、
先生方の手取り足取りの熱心な指導で、3時間半の間にそれぞれが何とか完成させた。
参加者はつま先や鼻緒(はなお)踵(かかと)の部分などポイントとなるところで手こずっていた。

自作の「ぞうり」を手にした写真では、完成させた満足感からか、やや笑顔が見えているが、
途中でさじを投げかかったり、思うように行かずに、自分に腹が立つのか途中で泣き出す子もいた。
ここらあたりは先生の指導(サポート)宜しく、全員完走することができた。 おめでとう!

子どもたちの中には、年末に行われる「しめ縄飾りづくり教室」の体験者も居たが、
このような催しに参加することで、身近な素材で作る物作りの楽しさを体感してくれたことであろう。

小生の小学校2年生までぐらいは、店頭にぶら下げて売ってあるぞうりやぞうり作りの
現場を見たこともあったが、その後は子どもの初誕生日に、何処から買ってくるのか
「ぞうり」を履かせて歩かせるのを見るぐらいになっていた。

また小学1年生頃の歓迎遠足などでは、目的地に着く前に鼻緒が切れて近くの農家に先生が駆け込む姿が、
記憶の片隅にあるのを思い出し、「ぞうり作り教室」の一部始終を懐かしく拝見させていただいた。

自作「ぞうり」を手に記念写真

前準備 わら打ち(柔らかくする)

「ぞうり」作り教室のスナップ

作り方と見本を掲示

長岡先生の指導

先生を車座に囲み製作開始

開会式

山下ホール館長挨拶

森・平石先生のわら打ち

ケーブルテレビの
インタビュー

山下弥先生の指導

森先生の指導

平石先生の指導

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