平成18年12月9日(土)、浦郷公民館(長崎県 時津町)に於いて、第6回大村湾連続講座が開催された。
この講座は大村湾流域の海、山、川について、魚の養殖場の見学、間伐体験、河川生物調査などの体験的なプログラムを通して、大村湾を学ぶ第6回目の連続講座として開催された。実施にあたっては「長崎県環境政策課」と「大村湾環境ネットワーク」会員との協働事業により実施している。
第6回目の今回は、「大村湾の再生と活用を推進する会」(横山 哲夫会長、平部 頴達事務局長)との共催で実施した。時津町や近郊の町から保護者を含め約40人が参加し、午後1時から3時30分まで、大村湾のはなしやアサリ貝による水の浄化実験、魚介類のタッチング、海中観察など、楽しい体験を通していろんな学習をした。
大村湾の特徴や大村湾のなりたち、大村湾はきれいか?なぜ汚れるのか?、どのような生き物が棲んでいるかをテキストで勉強した後、長崎県 衛生公害研究所
水質科長の山口 仁士氏が、アサリ貝を入れた水槽と水のみを入れた水槽に緑色の植物プランクトンを入れ、約2時間経過後の水質浄化の様子を見せたり、冷たい水と温かい水の環流実験、赤潮対策をした牡蠣養殖のビデオを見せた。
大村湾漁業協同組合 組合長の松田 孝成氏は、大村湾の水産業について協同組合の必要性や役割り、貴重な大村湾のなまこや魚、さらには大村湾を守るために自分たちにできること(合成洗剤と石鹸)から始めようというはなしをされた。
座学の後には予め準備した2つの水槽に生かした。サザエやニシ、なまこ、いいだこ、あなごやひらめのタッチング体験を・・・。桟橋の方では水中カメラを子ども達に操作させ、捉えた映像をモニターに写し出して見せた。参加者は鮮明に写る海底の様子や泳ぎ回る魚の画面に見入っていた。
タッチング体験では、最初は恐る恐る触っていた子ども達が、時間が経つに連れて大胆に触るようになって、喜々として追い回しているのが印象的だった。
また、水質浄化実験で水槽に目隠しをしていた白布を取ると、アサリ貝を入れた方の水槽がきれいに透き通っている(写真参照)のを見て歓声を上げていた。山口氏はアコヤ貝なども浄化作用があり、研究中であることや牡蠣はアサリ貝の4倍ぐらいの浄化力があるというはなしをされた。
◎大村湾連続講座(平成18年度実施分)
第1回 企業の環境配慮への取り組み見学会(6/25)
コマツ電子金属株式会社とソニーセミコンダクタ九州株式会社を見学
第2回 早岐瀬戸干潟の見学会
悪天候のため中止
第3回 河川水生物調査(9/3)
大村市郡川上流の砂防公園において、水生生物の観察会
第4回 大村湾水産教室(自然観察クルーズ付き)(10/22)
佐世保市針尾漁協
大村湾で獲れる魚の話、大型冷蔵庫などの施設見学、船からの養殖場見学、
大村湾自然観察クルーズなど
第5回 森の見学会(11/12)
大村市東野岳町 加千古
森に入り、山の役割りなどについて学び、実際に間伐や枝打ちを体験
第6回 大村湾の水の環境(12/10)
西彼杵郡時津町 浦郷公民館
今回、本ホームページで紹介
※ 1回中止分については平成19年2月実施予定で検討中
連続講座の模様
'06.12.11 y.canata
大村湾の概要説明
浄化実験の説明をする 山口 仁士水質科長
タッチパネルで魚介類の説明をする松田 孝成組合長
同量の植物プランクトンを入れ2時間後、左がアサリ貝で浄化された水