平成21年度 災害ボランティア実働演習研修会

 平成22年2月9日(火)、社会福祉法人 時津町社会福祉協議会主催(平瀬 研会長)の「災害ボランティア実働演習研修会」が、時津町総合福祉センターで開催された。この研修会は、災害ボランティアに関する基本的な理解や被災地域における災害ボランティアセンターの役割りや立ち上げ・運営方法、支援ニーズ調査などの演習を通し、本町における災害ボランティア活動の体制づくりに寄与することを目的に開催された。

 参加者は、一般住民や自治会役員、消防団、役場職員、民生委員・児童委員、各福祉団体・施設、居宅介護支援、NPO、商工会、医療機関、他市・町の関連機関など約40人(スタッフ含む)。

 午前10時から時津町社会福祉協議会 平瀬 研会長のあいさつの後に、講師として迎えた特定非営利活動法人 レスキューストックヤード代表理事 栗田 暢之氏が、「災害ボランティアの役割と災害ボランティアセンターの概要」について、ご自身の実体験に基ずく災害の現場について。ユーモアを交えながら非常に分かりやすく話をされたので、自分であればどのように行動するであろうかと考えながら興味深く聞いた。

 その後、「被災者役」と「聞き取りボランティア役」に分かれて、被災地ニーズに関する模擬演習を行った。即ち、被災者役は「聞き取りボランティアが相談しやすかったか」、聞き取りボランティア役は「被災者の気持ちを引き出せたか」を振り返り、持ち場立場での姿勢や必要なポイントを考えた。被災者役は聞き取りボランティアを10点満点で評価し、コメントを書き添えた。中には4点という厳しい評価もあった。

 昼食を挟んで、2番目の演習は「災害ボランティアセンターの設置・運営の実際」で、班ごとに災害ボランティアセンターの立ち上げや運営方法について学んだ。最後にまとめの話があって午後4時、全日程を終了した。

 今回の演習で感じたことは、どのような手順でやるかの説明を聞いてから行動したにも拘らず、肝心なところが抜けていたり、相手に対する配慮を欠いたりなどの反省点が多々あった。災害の現場は、パニック状態にあるため、ボランティアをする人も、ボランティアを受ける人も殺気立っていることが考えられる。争いごとを起こさないように、先ずは冷静に振る舞うことが肝要であると感じた。次に、簡単な事でも平常時に繰り返し訓練をして、身体で覚え込んでおくことも大事なことであると感じた。また、災害の現場では力仕事のできる若い人が必要になると思っていたが、全般を見回し判断する人とか、受け付けや人の手配など、地域に精通している人の方が、よい役割りもあって、年寄りの出番も十分にあるものだということが分かった。
 ためになるいい研修会であったがだけに、主催者には、これっきりにならないように、底辺を広げるとか次のステップへつなげるような施策を考え実践してもらいたい。

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y.canata '10.2.11

演 習

講師:栗田 暢之先生

平瀬 研会長あいさつ

会場の様子