司会進行 友岡会員

青山理事長あいさつ

時津公民館正面玄関

“森は海の恋人”講演会

 平成22年2月28日(日)、時津公民館 講堂(長崎県時津町)に、畠山 重篤先生をお招きして「環境講演会」を開催した。畠山先生は現役の漁師で京都大学フィールド科学教育研究センター社会連携教授。「NPO法人 森は海の恋人」の代表を務め、講演活動や体験学習、植林など、環境教育や環境保全活動に取り組んでいる。

 この講演会は、当法人(NPO法人 コミュニティ時津)の青山理事長と友岡会員が、一昨年の2月に畠山先生の講演を聴き、大村湾づくり・再生のために長崎の人にも聴かせたいという思いから、約1年を掛け先生との日程調整や諸準備を進め、実現にこぎつけたものである。

 講演会には、大村湾に関わりを持つ行政の方や研究所、大学、漁業関係、地球温暖化防止活動推進員、一般住民で大村湾に思い入れの深い人など、約220人がテンポのいい先生の話に耳を傾けた。講演終了後、複数の人から「よかったよ」と言っていただいた。休憩時間も惜しみ話してくれた畠山先生に大感謝である。

 講演会当日も長崎泊まりの予定であったが、チリ沖地震の影響で、東北三陸海岸に大津波警報が出されたこともあって、急遽、予定を変更して帰られた。無事に帰りついたという話は聞いたが、ホームページには人的被害はなかったが、地元舞根(もうね)湾に浮かぶカキ養殖イカダが甚大な被害を受け、復興作業に追われているとあった。早く立ち直られることを願っている。

 講演の内容は、フランスやポルトガルのリアス式海岸のきれいな海には、元気な海の生き物がたくさんいる。そこに注ぐ川を遡ってゆくと、落葉広葉樹林が広がっている。これをヒントに「いい海とは森林と川と海が一つになっている」ことに着目し、気仙沼周辺で植林(落葉広葉樹)を始めて20年、問題だらけであった川の上流が改善され、気仙沼湾が蘇ってきたという内容の話であった。

 なお、森と川と海のことが、小学校5年生の社会の教科書に載るようになった。この教科書の目玉は海で働く人の植林という話で、先生方の活動が紹介されている。また、愛媛大学農学部や熊本大学工学部の入学試験に「森は海の恋人運動とは何か?」という問題が出たという話をされ、継続的に森に木を植えるには、「人の心に木を植える教育」も必要であると説かれた。

 畠山先生には大村湾に関わりを持つものにとって示唆に富んだ、参考になる話をしていただいた。これからの活動に活かしてゆきたい。

3階案内所

2階案内所

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熱心に聴く参加者 上手より見る

熱心に聴く参加者 下手より見る

テンポよく話される畠山先生

会場全景 時津公民館講堂

“森は海の恋人”講演会