庭の整備で悪戦苦闘

 家を建ててから6年後、造園屋さんに頼み庭造りをしてもらった。その後の手入れは植木屋さんに頼んだり、暇の時には自分の手で行っていたが、30年も経つと木が大きくなり手に負えなくなってきた。我が体力の衰えに合わせるかのように樹勢も衰え、家内からは「あとは誰も手入れしきらんよ、切ってしまわんね」と言われたが、折角大きくなった木を切るに偲ばず、数年間はこの進言を無視してきた。ところが、ある夏の暑い日、平でないところに足場(脚立)を設置したにも係わらず、(暑さで思考力が低下していたせいか)脚立の安定度確認もやらずに剪定中に、脚立がぐらつき身体の安定を崩して落ちるという事故に遭った。運良く軽い打撲程度で済んだが、これを機に息子の誕生祝に長崎市からもらった「キンモクセイ」など、数本を残し切ることにした。

 小さい木は自分で切ったが、大きい木は切った後の廃棄処分もあって、シルバー人材センターにお願いした。切ってから約3年間はそのままにしていたが、花や低木を植えるにしても木の根が邪魔になることや友人から「シロアリの原因を調べてもらったら木の古株が原因であった」などの話を聞き、木の根を掘り起こすことにした。

 垣根代わりに植えていたカイズカ8本(樹径約8cm)とマツ、ヒイラギ、モミジ(樹径はそれぞれ約16cm)の木の根を約1ヵ月(実働 7日)掛けて掘り上げた。カイズカは4月上旬に、その他はこのゴールデンウィーク中に取り除き、庭の整備を行って「利休梅」や「石楠花」など花が楽しめる低木や花の苗も数種類買ってきて植えた。

 樹齢30年を超えると、流石に根も大きく深く伸びており、掘り返すのに苦労した。作業中、「根堀り葉掘り聞きたがる」とか「二人の間のいさかいは根が深い」とか「根がなくても花が咲く(うわさ話)」などの根にまつわることわざを思い浮かべ、なるほどと納得しながら頑固な木の根を掘り上げた。

 悪戦苦闘しながらの作業であったが、切り株掘りのノウハウは身についた。根っ子は未だ、生木同然であったが、先端にぎざぎざの刃がついているスコップが威力を発揮(道具も揃えないといけない)。切り株を中心にやや広めに掘ると作業がしやすい。石垣や庭石の間など狭隘な場所にあるものについては作業しやすいほうを広めに深く掘って作業するとよい。周囲に傷めてはいけないもの(花木)などがある場合、移植するなどして掘った泥の置場所(後で埋め戻すことも考慮しておく)の確保も重要。
 
 以下、その成果を報告する。 

ヒイラギ(石垣の隙間に根を張る)

モミジ(障害を除けながら狭いところでも根は張る)

根を取り除き整地 何を植えるか思案中

庭の片隅のツツジに脚光を当て賑やかになった

土留めを施し「石楠花」「クレマチス(白)を定植

マツの木のあったところ

モミジの根 掘り起こし中

ヒイラギの根 掘り起こし中

悪戦苦闘の証拠

After
Before

切り株 左からマツ、ヒイラギ、モミジ 右端奥カイズカ、手前ツゲ

我が家の庭にはミニ菜園も! 奥からトウモロコシ、トマト、パセリ、サンチュ、ゴーヤ
(今年のグリーンカーテン用のゴーヤは、家の周囲4ヵ所に植えた)

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y.canata '11.5.16