平成26年 長崎くんち
 1634年(寛永11年)に始まり380年の歴史を持つ長崎くんちが、10月7日(火)から9日(木)まで、長崎市中心街の各所を舞台に3日間開催された。

 昨年は台風接近などの影響があって2日延期された。ここのところ開催中に、必ず雨に見舞われるというのが通例になっていたが、今年はさわやかな秋晴れの下で、奉納踊など催し事が予定通り行われた。期間中、市内は祭り一色となり、連日テレビで放映されるなど、大きな盛り上がりを見せた。

 長崎おくんちは、長崎市の諏訪神社の祭礼で、国の重要無形民俗文化財に指定されている(昭和54年指定、指定名称は「長崎くんち奉納踊」)。奉納踊は、ポルトガルやオランダ、中国など南蛮、紅毛文化の風合いを色濃くした、独特でダイナミックな演し物(奉納踊)を特色としている。

 博多おくんち(福岡県福岡市櫛田神社)、唐津くんち(佐賀県唐津市唐津神社)と並んで日本三大くんちと呼ばれている。

 小生は前日(まえび) 7日の公会堂広場会場での奉納踊を鑑賞した。午前8時から興善町、八幡町、万才町、銀屋町、五嶋町、麹屋町、西濵町の順に入場し、それぞれ特色のある踊りが奉納された。長崎くんちに付き物は傘鉾、これはその町のシンボルである。

 特別参加を除き、踊町は7年毎に回って来るため、当番に当たった町は、7年間の思いをこの3日間に集約して奉納する。どこの踊町も、お母さんに抱っこされた幼子(おさなご)からベテランの高齢者、自治会の役員さんなど、幅広い層の人たち100人前後が、くんち当日には参加していると思われる。

 6月に小屋入りし、本番目掛けての練習や本番(3日間)の奉納踊りと庭先回りは、相当の気力・体力がないと務まるものではないと思っている。

 皆さん、お疲れさまでした。そして感動をありがとうございました!
合唱「長崎萬歳」 (^^♪ 春はハタ揚げ 夏にはペーロン 秋にはくんちに心が踊る あーあー この街に生まれてよかった このまちに暮らして ほんとによかった
ばんざい ばんざい ばんざい みんなでばんざい(^^♪   ※田上長崎市長と駐中国長崎総領事館 李文亮領事(後ろ向き)も引っ張り込まれて踊る。
興善町
傘鉾・本踊「石橋(しゃっきょう)」
※ 写真の解説は、長崎伝統芸能振興会発行の「長崎くんち」踊町紹介から引用させていただきました。
下をクリックして、動画で当日の雰囲気を味わってください
麹屋町 川船の曳き回し .AVI へのリンク
西濵町 龍船 船上のクラリネットの演奏 .AVI へのリンク
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y.canata '14.10.13
長崎くんちの演し物の中でも最大級の船である。二階部分を開くと本踊の舞台にすることができる。
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の元メンバーで世界的クラリネット奏者ペーター・シュミドールさんが
船上で、自作の「長崎くんちラプソディ龍船」を奏でる(下の動画でご覧ください)。
傘鉾の飾りは、具合わせを入れる貝桶二つを
紅葉の下に置き、蛤を置く。
貝桶には源氏物語が描かれている
豪快な船の曳き回し(下の動画もご覧ください)
傘鉾・川船
麹屋町
玉使いの持つ玉を追いかける青龍 先頭が龍頭衆 以下二番衆、三番衆・・・
平成12年(2000年)から龍踊を奉納。より早く、より高く、より激しく操られる躍動感あふれる
龍の舞が観衆を魅了する。五嶋町の龍踊は今回が3回目で、初めて白龍が登場。
銀屋町
傘鉾・鯱太鼓
天空高く放り上げ、ピタッと受けるウルトラEの技には観衆から盛大な拍手が送られた 
天を目指す神仙の鯱が蓬莱(ほうらい)の鯱となり、蒼天に至って黄金の龍となって人々に吉祥を招くという
中国「蓬莱鯱伝説」を据太鼓と山飾りによって表現している。
傘鉾の飾は、銀細工の金色の出世鯉が水面より
昇り上がらんととしている様子を描いている。
傘鉾の飾は、北村西望による萬歳の書のある朱盃を
真中に置き、後ろに御幣、前に神楽鈴を配している。
弓矢八幡祝い船」の曳き回し
町名の由来である八幡宮を勧請(かんじょう)したのが山伏であったことから、
奉納踊にもこれを取り入れている。剣舞の後、船が豪快に曳き回され、
八幡様の使いである白鳩が放たれる。
傘鉾の飾は、朱塗りの弓立に大矢二本と矢一揃い
白鳩三羽が置かれている。
傘鉾の飾りは、白木八ツ脚の台に烏帽子と神楽鈴を置き、左右に紅葉を配している。
本踊「石橋(しゃっきょう)」は、能に由来する舞で、
石橋の傍に咲き乱れる牡丹の花に獅子と胡蝶が戯れる様子を表している。
背も高く威風堂々、踊り場を所狭しと曳き回された。
今回、船首と船尾を改修。龍が左右に首を振り、目が光る仕掛けを施した。口から吐く煙と合わせ、龍が興奮する様子を巧みに表現する。
西濵町
傘鉾・龍(じゃ)船
小学生の船頭の網打ちさんが、たくさんの魚を一網打尽にした。
船頭の網打ちのの後、川船が踊り場狭しと豪快に曳き回される。これは川を上り下りする船が
激流の渦に翻弄される様を表現したもの。
傘鉾の飾りは、献上紅白梅が配されている。
菊の花が咲くことを趣向したもので、
麹蓋には町名が記されている。

囃子方の音♪ に誘われ乱舞する白龍と青龍 
玉を追いかける青龍
玉を探す白龍
傘鉾の飾りは 菊とススキの中にナツメ形と
六角形虫かごを置いたもの。
明治天皇の長崎巡行を記念して萬歳町となった。所望踊「長崎万歳」では踊町の出演者や
役員、会場の観客が一体となって盛り上がる。
オリエンテーション 掛け声の練習「モッテコーイ」/「ショモーヤーレ」/「フトーマワレ」/「ヨイヤー」
傘鉾・龍(じゃ)踊
傘鉾・山伏道中・剣舞・弓矢八幡祝い船
五嶋町
万才町
傘鉾・本踊
八幡町