令和元年度 カンボジア支援訪問報告
 19日(火)朝早めにホテルを出発、タクシーをチャーターして米・食料品など購入、プノンペン市内の「礎の石孤児院」を訪問。月曜日だったため、ほとんどの子どもたちは学校に行っていたが、5~6人の子どもたちと会うことができた。昨年新しく入居していた2歳の女児は保育園に通えるようになったそうで今回は会えなかった。支援品のひとつとして持参した「日本昔話のミニ絵本」はクリスマスプレゼントなどにも使えると喜んでいただいた(支援品を囲んで写真撮影)。

 そのままプノンペン空港からシェムリアップへの搭乗手続きをしたが、荷物が1人1個に制限され、ダンボール箱はまとめて2個にパックされ(9ドル)ようやくOK、自分のキャリーバッグは機内持ち込みとなった。午後4時頃シェムリアップ到着。岩田さん手配のタクシーでそのままバッタンバンへ向った。“道路工事中の区間が多く、渋滞で時間がかかりそう”との予想は外れ、午後7時半頃には無事ホテルに到着。岩田さんと合流して「H.O.C(HOPE OF CHILDREN)」のレストランで夕食。
村の子どもたちに支援品を配布
豚などを飼育している新しい村の小学校
「ヘルスセンター」(村の診療所)
時津町長からの預かり品Tシャツも手渡した
スケジュール
ノリア孤児院の子どもたちと職員(左端が岩田さん)
 出発前には内戦時代のポルポト軍の生き残りの将軍が亡命先から帰国するとの情報があり、一時、緊張が走ったが、あまり危機感はなく今年も予定通りの訪問をすることができた。

 町と町をつなぐ幹線道路の両側には昨年同様、中国資本の超大型の穀物倉庫が建ち並び、中国の力の定着が感じられた。街なかには大型スーパーなども目立つようになったが、地方はまだまだで、特に地雷被害者家族への支援はかなり長期間必要だと思う。

 昨年頃から、荷物の受け取りに金銭がかかるようになり、荷物は全部自力で運ぶこととなった。昨年は福岡空港に送り、空港で受け取って、搭乗手続きをしたが、今回は5つのダンボール箱を高速バス・空港での搭乗手続きなど手に持って移動することとなり、負担が大きくなった。

 今後はタオルや衣料品、文具など箱を少なめに整理して持参したいと思う。

                         (友岡・太田)

活動を通しての感想と反省
 当法人として今回が通算17回目となるカンボジア支援訪問は、友岡 純一副理事長と太田 事務局長が、11月18日(月)に、福岡から空路カンボジアを訪問し、同24日(日)に帰国しました。

 以下、両氏のカンボジア支援訪問のスケジュールと活動報告です。
チェックイン前の福岡空港(ダンボール5個)
ロカブッス村の小学校

  2019カンボジア支援の旅は、NPO法人コミュニティ時津からの参加者2名(友岡・太田)。

 現地のNPO法人「テラ・ルネッサンス」駐在員の江角 泰 さんやノリア孤児院の岩田 亮子 さん、そして私たちの日程を調整して、11月中旬以降の出発となった。
 
 例年のように、現地のお二人には訪問先の選定から宿泊・車の手配まで対応いただいた。

スケジュール  
 日付(曜日) 時間  行動 
 11月18日(月)   07:44  昭和町から高速バスで福岡へ
 11:40  福岡からバンコック経由カンボジア プノンペンへ(プノンペン泊)
 11月19日(火)  08:00  ホテル発⇒買い物をして礎の石孤児院訪問⇒礎の石からプノンペン空港⇒ 空路 シェムリアップへ⇒タクシー でバッタンバンへ⇒ロイヤルホテル泊
 11月20日(水) 10:00   ホテル発 ⇒HOC(HOPE OF CHILDREN ノリア孤児院経営レストラン)⇒買い物⇒ノリア孤児院近くのキリングフィールド見学⇒ノリア孤児院(フランス人青年写真家が居た)⇒礎の石の江角 泰 氏(テラ・ルネッサンス)とノリア孤児院の岩田 亮子 氏(HOC)と夕食を共にする(国王親族の訃報のためアルコール抜き!)⇒ロイヤルホテル泊
 11月21日(木) 09:00  ホテル発⇒HOCで江角氏(車)と合流⇒買い物⇒ホテルへ忘れ物を取りに戻る⇒テラ・ルネッサンス事務所の向かい側の食堂で昼食⇒ロカブッス村へ⇒バンブーハウス泊 
 11月22日(金) ―   ロカブックス村⇒灌漑(かんがい)設備のタンク設置⇒プレアプット村 診療所訪問⇒バッタンバンへ⇒ロイヤルホテル泊
 11月23日(土)  ― バッタンバン⇒車でシェムリアップへ⇒シェムリアップ空港⇒バンコクへ 
 11月24日(日)  01:00 バンコク空港発(午前1時)⇒福岡空港着〔日本時間 午前8時着 
「礎の石孤児院」で支援品を囲んで
ホーム
y.canata 2019.12.30
画像(写真)の中に、にマウスポインタを持って行き「👆」に変わる画像は拡大します。
時津小学校JRCのメンバーからのメッセージを渡す
灌漑用のポンプ購入
フランスパンなどを購入
ロカブッス村の小学校を訪問
豚・山羊・アヒルなどを飼育していた
売りに出す村人が作ったバナナやカボチャ
 21日、この日は朝ゆっくりのスタート。朝食を済ませ、テラのメンバーと共に、灌漑(かんがい)用のポンプやフランスパンなど購入して、ロカブッス村方面に出発。買い物の途中、ホテルに支援用のダンボール箱を忘れてきたことに気付き、車を1台増やして改めて出発した。途中昼食をとり、村の小学校を訪ね、その奥に掘ったため池に灌漑用ポンプを運び込んだ。

 小学校では午後だったので高学年生15人ほどしかいなかったが、パンやキャンディ、文具などを手渡しした。灌漑用の大きなため池は、フェンスも造られ、安全面でも配慮がされていた。その周りに地雷被害者の方たちの農地が整備されているが、乾季のため水が足りない状態だった。

 今回の支援でポンプが起動し、揚水がうまくいけば、この大地も潤うはずだ。昨年まだ建ってなかった家が建てられ、更には豚・山羊・アヒルなどの飼育も進んでいた。
カンボジアの米屋さん
「キーリングフィルド」展示品(管理人作)
 20日、まず翌日からの支援先に持参する米を購入。翌朝の受け取りをお約束して、ノリア孤児院への支援品の買い物に出かけた。今回、米は足りているということで、台所用のコンロや洗いおけなどの必要なものを購入した。

 一旦孤児院に支援品を運び、近所にある虐殺の歴史を物語る「キリングフィールド」を見学。実際に虐待を受けたという方が、その施設の管理をされていて、展示されているたくさんの絵の一枚を指して「この絵は私が書きました」と拷問の様子を描いた絵を紹介してくださった。現実に被害を受けた方の絵と証言は、つい最近のことだったのだなぁ、という印象を強く持った。

 子どもたちが学校から帰る時間を見計らって、夕方再び訪問。支援品を受け取っていただいた。この日はフランス人のカメラマンが撮影に来ており、子どもたちは、フランス語と日本語を交えた自己紹介をしてくれ、一緒に楽しいひとときを過ごした。
活 動 詳 細
 22日、前日訪問した小学校を再び訪ねた。1年生から4年生までの子どもたち、70名ほどが午前中の授業に来ていて校庭でフランスパン、キャンディ、文具品や折紙、時津小学校の子どもたちからのメッセージをお渡しした。折紙はすごく喜んでもらい、その場で一緒になって楽しませてもらった。

 小学校奥のため池から揚水をして畑に散水できるようになり、「水」が豊かにあることの幸せを実感した。水がポンプでタンクまで上がることまでの確認ができなかったが、とりあえずタンクに貯水できるメドがつき、ため池からの灌漑が可能になったことはわかったので、その村を後にした。

 帰路、いつも訪問する「ヘルスセンター」(村の診療所)をお訪ねした。ベビー誕生にはめぐり合わなかったが、いつもお会いするスタッフの女性の方に支援金100ドルとタオル、時津町長から預かったTシャツなどをお渡しした。

 また山羊を飼育してがんばっている新しい村を訪問、ここでは、学校もきちんと運営されており、先生がしっかり教育に携わっている様子を見ることができた。山羊小屋はまだ増設の可能性があり、支援金はまとめてテラにお預けした。

 タイ国境近くの町では、タイ側でバザールが開かれていたが、タイの通貨(バーツ)しか使えないので、ちょっと不満だった。現地の人はタイに出稼ぎに行くのでバーツを持っているようだ。村の人たちにタオルを配布、地雷被害者のお家には米・パンを手渡した。
ため池からポンプで揚水した水を散水
 支援品については、今年は福岡空港までの送付をやめ、自宅から高速バス、そして飛行機まで手持ちで運び込んだ。そのため、時津小学校からのカンパはドルに両替して、支援金としてパン・キャンディの購入に充てさせていただいた。今回は2人分、総重量60kgまでの制限で(自分の荷物も含め)5箱のダンボールを持参した。

 11月18日(月)昼前、福岡空港出発、バンコクからカンボジアに入り、その日はプノンペン泊。