1 実施日時:令和3年8月6日(金)10:00~12:00
2 目 的:西彼杵郡時津町を流れる2級河川時津川の生き物の生態、水質及び人
と生き物の関わり方を学ぶ
3 参
加 者:17人
時津町内小学生4~6年生9人、大人(保護者等)2人
主催者3人(廣田 敬子館長・山口 修一・宮口 博文)
講師1人 原田 穣 講師補助2人 小西 勝幸・蒔田明弘
4 集合場所:時津公民館 集会会議室(時津町元村郷)
5 講座の概要
(1)公民館内会議室に於いて 時津川の概要、生き物調査を行う際の注意事項の説明
・環境省・国土交通省編、(公社)日本水環境学会発行
「川の生きものを調べよう-水生生物による水質判定-」
下敷きを配布し、時津川の水質の調査方法を説明
(2)時津川の生き物調査(前日夕方にカニかご2個を設置)
・網を使用した生き物調査の方法の説明。しかしながら、河川内では小魚は多く見ら
れたが、カゲロウ類等の水棲昆虫は見られなかった。
・実際に丸田橋下流側の川に入り、前日仕掛けていたカニかご№1を回収。ミナミテ
ナガエビ2匹を採取。
・持参した網で生き物を採取。採取した生き物は透明の容器やバケツに入れて,
種名を同定した。採取できた生き物:カワニナ、イシマキガイ、ヌマエビ類多数、
オイカワ(成魚・稚魚多数目視、捕獲)、ヨシノボリ類多数、クロベンケイガニ(目視)、
・丸田橋上流側に移動し、前日夕方から仕掛けていたカニかご№2を回収し、捕獲した生
き物をバケツに移した。採取できた生き物:ミナミテナガエビ5匹
(3)時津川の水質判定等
・カワニナとイシマキガイが多く採取できたことから水質階級Ⅱ(ややきれいな水)に該当
すると判断した。
・河川内には外来植物のウチワゼニクサやクレソン、ヤナギバスズムシソウなどが繁茂し
ており、当該河川でも外来種が進出していることがわかった。なお、参加児童からは
ミシシッピアカミミガメの目撃情報もあった。
・公民館前では、調査開始直後にカワセミが水面ぎりぎりを飛ぶのを目撃した。
・河川内では、シオカラトンボ、ウスバキトンボ、アオモンイトトンボを見ることができ
た。事前調査の際に見られたベニトンボは見ることができなかった。
・南方系のベニトンボやクマゼミの北上の現状に絡めて、地球温暖化の現状や生き物たち
への影響について話した。
6 所感
実施当日11:00の気温は33.7℃(長崎気象台)となり、水温も前日の三重川よりかなり高
かった。河川内には草地があるだけで非常に暑く、調査場所の中間にある丸田橋下の日陰
で一時休憩し、給水を行った。
当該河川での調査は今回初めて実施したが、上流側で長崎大水害のような災害が起こら
ないよう防災工事が実施されており、今後生物生息環境に悪影響が無いよう将来にわたっ
て継続的な生物調査の実施が必要と感じた。
また、前日の三重川の生き物調査と同様に、参加した小学生に生き物に詳しい生徒がお
り驚かされた。
今回の調査では気温と水温を計測する温度計を忘れてしまい反省。